首相の諮問機関である政府税制調査会(会長=香西泰氏)はさきごろ、平成21年度税制改正答申をまとめ、麻生太郎首相に提出した。
消費税など主要項目については独自の判断を避け、政府・与党の方針を追随したり、判断をゆだねたりする「丸投げ」が目立つ内容となった。
答申提出後の会見で香西会長は、「政府を押しのけて自分たちの意見をいうのは政府税調の仕事ではない」と述べ、「踏み込み不足」を指摘する声に反論した。
政府では、追加経済対策として大規模な政策減税の実施を発表しており、消費税などの税制抜本改革についても、年末までにまとめる中期プログラムで具体的な道筋を示す方針を打ち出している。
すでに政治主導で大枠が固まっているなかで、政府税調が波風を立てる訳にはいかないというのが実情のようだ。
提出された答申をみると、「外需に依存してきた我が国経済は景気後退局面に入っており、下降局面が長期化・深刻化する恐れが指摘されている」と強調。
そのうえで「景気対策を優先することは、国民生活と我が国経済の安定を守るためにはやむを得ない」としており、政治への配慮をにじませている。
また、景気対策の柱となる政策減税は、時限措置とすることを条件に追認。
さらに、財政健全化路線の事実上の棚上げにも目をつぶっている。
中期プログラムについても、税制抜本改革の実施時期を明記するよう求めた程度で、昨年の答申以上に踏み込んだ判断は示さなかった。

