2009年08月17日

「会計基準」改定で国債が売れない!?

税理士 名古屋/名古屋市の税理士 細江会計事務所 スタッフ

国際会計基準の見直し議論が、日本の国債消化に悪影響を与える懸念が強まり、財務省が対応に追われている。
昨年11月にワシントンで開かれたG20金融サミットは、金融危機の再発防止策として、金融機関の会計基準の見直しを指示。
国際会計基準委員会(本部・ロンドン)が年内の改定を目指して作業を進めている
焦点に浮上したのが金融商品の価値評価だ。

銀行などは余剰資金の運用先として国債や株式など大量の金融商品を保有している。
こうした金融商品の時価は相場で大きく変動するが、これまでの会計ルールでは、銀行の判断で、@取得価格(簿価)で評価してよいが満期まで売買できないものA相場の状況をみて自由に売買できるが時価で評価しなければいけないものBその他――の3区分に分けていた。

銀行にとってメリットが大きかったのがB。
これは、自由に売買もでき、時価が簿価の半額以下に値下がりしない限りは時価評価もしなくていいという、@とAのいいとこ取りをしたかたちだった。
日本のメガバンクは預金の集まり過ぎと貸出先不足で、1行当たり20兆〜30兆円規模の余剰資金を抱えており、大半を機動的に売買できる国債で運用している。

しかし今回の見直し案では、Bの区分が廃止される見通しで、そうなると銀行は国債の時価変動を損益に計上しなければならなくなる。
国債は株と違い大きな価格変動はないが、それでも銀行は保有額が大きいだけに1%の変動でも数千億円単位で損益が振れ、国債保有のインセンティブがなくなる懸念がある。

銀行は国債残高(約770兆円)の3分の1強を保有する最大の買い手だけに、影響は小さくない。
ラベル:会計基準 国債
posted by hosoe at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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